2010年5月アーカイブ

そもそもなぜ広い土地は減価できるのでしょうか?


結論から言います。


広い土地は実際の売買市場では総額が大きくなるため、買い手が限定され単価が下がるからです。


詳しく言えば、買い手が分割して再販する場合、道路や路地状の敷地が生ずることになり、
その部分はゼロもしくは安くしか売れず、その分を見込んで買い手は買い値を決めるため単価が下がるから、です。
更に言うなら、買い手が再販するときにかかる人件費や広告費といった経費や
利益分を見込んで買値を決めるからです。

だから広い土地は単価が下がるのです。

ここのところをはっきり認識していないと、評価通達の形式基準にとらわれて広大地の適用を躊躇してしまいます。


実際の売買市場で100㎡の土地と3,000㎡の土地が同じ坪単価で取引されることは、ほとんどありませんからね。


ですから、広い土地はつぶれ地が生じる生じないにかかわらず、市場での単価は下がるので減価したいところです。
(奥行価格補正や不整形地補正だけでは市場価値水準にまで減価しきれません)

「税務署は路地状敷地で分割案を出してくるのではないでしょうか?広大地を否認されるのではないでしょうか?」

こういった心配や、過少申告加算税などのリスクがあるものの、
市場価値という観点から適正に評価して広大地を適用しているんだ、
という意識を強く持つことです。


われわれ専門家が「これは広大地でいきましょう!」と提案しても、
申告書を作る当の先生方が「ほんとに大丈夫かな・・・」なんて
消極的になってしまうと、認められるものも認められなくなります。


重い相続税に苦しむ納税者の方々のために、
少しでも「適正に」評価額を下げる方法を一緒に考えませんか?


広大地の現況測量はすべきかどうか


広大地の適用を検討するような広い土地は、東京でも都下だと縄延びがかなりの確率で見受けられます。

東京近県、埼玉、千葉、神奈川あたりですと、区画整理されているエリア以外はほとんどの土地が登記簿面積より現況の面積の方が大きい、つまり縄延びが生じているといえます。

公図も旧土地台帳図が多いため、面積どころか形状もかなり現況とは異なっています。


明らかに広大地に該当する土地以外は、開発想定図、土地利用計画図を作成して申告書に添付する方が安心ですから、現況測量を行なってそれら図面を作ることをお勧めします。

また、広大地の適用が難しくても、なんとか評価単位を分けて不整形地を作り出して評価したいところです。


こういう場合、縄延びが生じていると思われる土地で、図面が公図しかない場合は、現況測量を行なうことをお勧めします。

縄延びのある土地の現況測量をすれば、評価数量が増えるので、単純に評価してしまうと評価額が上がります。

しかしそれを打ち消し更に減額できるメリットのある場合が多いです。
(減額するといっても時価からみて適正に評価するだけですが・・・)


現況測量は確定測量と違って費用も5~10万円程度からできますし、、5,000㎡位でも30~50万円程度からと、評価額の減額メリットは大きいので、十分費用対効果を説明の上、行なうようにしましょう。

現況測量をした方がよいかどうか迷ったらこちらをご活用下さい。

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評価していて悩ましいのは、固定資産評価上の「介在山林」ですね。

財産評価基本通達では「市街地山林」として評価する場合が多いでしょう。
市街地にある山林の体をなしている土地です。

このような土地は路線価が設定されている道路に接していることが多いため、
通常評価でいくと相続税評価額はかなり高く評価されます。

現地は高低差も大きく、開発費用がかかりすぎるため
宅地分譲の素地には適さない。

こんな土地(山林)は広大地評価を適用しても時価より高く算出されてしまいます。

市場に売りに出した時、どう考えても「宅地の素地」としてでなく、「山林」としてしか
取引されないような土地は、いくら市街地にあろうとも
「山林」の価格として評価したいところです。


それでは、どうすれば山林、つまり「純山林」としての評価が可能になるのか。


方法は2通りあります。

1つめは、経済合理性から判断する方法。

その山林を戸建分譲業者が仕入れて開発する場合の投資採算価値(いわゆる仕入れ価格)と、
宅地開発に要する造成費の合計が、完成後の宅地の分譲総額を上回る、
という検証結果が得られれば
「純山林」としての評価が可能になります。
(この試算には鑑定評価の開発法という評価手法を使います)

「素地としての山林の仕入れ値+造成費>宅地分譲価格の総額」

という検証結果が得られればよいのです。


戸建分譲業者は、儲からない事業と判断されればその山林を宅地分譲の素地としては買いませんからね。

これらを数値で検証し、純山林としての評価になることの証明を作文して申告書に添付すればOKです。


みらい総合鑑定では「広大地評価でなく純山林評価となることの意見書」を作っております。
ご希望の先生方は純山林評価が可能かどうか、まずはお電話にてお問い合わせください。


税理士事務所向けの資産税コンサル会社は、広大地評価にかなり消極的な印象を受けます。

これらの会社は税理士の先生方が顧客なので、
その顧客にリスクを負わせられないということなのかもしれません。

しかし、税理士の先生方の顧客は納税者。

最終的にコンサル会社の報酬も納税者の方が負担しているのです。

広大地評価で認められる可能性が五分五分であれば、
広大地適用に正当にチャレンジすべきではないでしょうか。

もちろん、納税者(相続人の方)に十分説明の上、納得して頂くことが前提です。

納税者のリスク許容度に応じて、関係者全員が納得の上、
初期申告でいくのか、更正の請求でいくのか方針を決めれば良いと思います。

土地評価額1億円が5千万円になる場合、税額が30%とすれば1,500万円も節税できるのです。

納税者にとって、こんなにメリットが大きいのです。
土地評価に関して保守的すぎるのはどうかと思いますが、いかがでしょうか?


区画整理事業完了後の土地には広大地評価が適用できないのではないか、
という議論があります。

区画整理事業が完了した住宅街は、土地の形状もきれいで、
道路が拡幅され整備されているため、
新たに道路を開設して、宅地開発する必要がないのではないか、
道路を開設する必要がないためつぶれ地が発生せず広大地には該当しない、
という見解ですね。


結論から言いますと私は、

「区画整理事業完了後の土地でも広大地評価が適用可能」

と考えます。


そもそも区画整理事業は計画段階から換地処分まで、何十年という長期にわたります。

計画当初に想定されていた一画地あたりの標準的な面積が、
20年後、30年後も標準的な面積であるとは限りません。

計画当初よりも地価が上がっている地域であれば、
その地域の標準的な面積は計画当初の面積より狭くなっているのが通常です。

その狭くなった面積を標準画地として宅地分譲しようとすれば、
道路を新設しなければならなくなる場合があります。

つまり、区画整理事業完了後の広大な土地は分譲するにあたって、
道路の新設が必要な場合もある。
そのような場合は広大地に該当するということになります。

区画整理事業が完了した住宅街にある広大地でも安易に通常評価せずに、
詳細な市場分析を行って標準的画地面積を見極め、、広大地適用の可否を検討すべきだと思います。


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