まず、対象地周辺の土地の大きさを住宅地図上でチェックしてください。

そして対象地がその地域の標準的な画地面積に比して著しく大きいかどうかを判断するには、

その地域の標準的な画地面積が何㎡なのかを見極める必要があります。

その地域の標準的な画地面積は、その地域で戸建て分譲される際の面積帯がひとつの目安となります。

さらに各市町村の開発指導要綱や条例等で、

戸建て分譲で区画割りする際の「最低敷地面積」も目安となります。

また、公示地の面積も参考になる場合もあります。

対象地周辺の地価公示の標準地(都道府県地価調査の基準地でも可)の面積と対象地の面積を比較して大小を検討します。

ただし地価公示の標準地として設定された当時の標準的な面積であることに注意してください。

時代とともにその地域の標準的な画地の面積は変わりますから、

相続時点現在の標準的な面積を、市場分析を行ってきっちり見極める必要があります。

まずは対象地が開発基準面積より大きいかを数値で確認します。

「その地域の標準的な宅地面積に比して著しく大きいといえるかどうか」については、

16年情報、17年情報でひとつの指標となる数値が示されました。

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原則として、次に掲げる面積以上の宅地については、

面積基準の要件を満たすものとする。

①市街化区域、非線引き都市計画区域

市街化区域

三大都市圏 ・・・・・・・ 500㎡

それ以外 ・・・・・・・ 1,000㎡

非線引き都市計画区域 ・・・・・・・ 3,000㎡

②用途地域が定められている非線引き都市計画区域

・・・・・・・ 市街化区域に準じた面積

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ただし、この開発許可基準面積は、ひとつの目安であって絶対条件ではありません。


500㎡未満、1,000㎡未満、3,000㎡未満でも広大地に該当するケースが

多々ありますので数値だけで判断しないようにしましょう。



広大地に該当するという根拠を何も示さずに、広大地評価にて申告するときは注意が必要です。

明らかに誰が見ても


「ああ、これは広大地だね」


という土地なら何の根拠の示さずに申告してもよいでしょうが、

「500㎡の角地」

「駅徒歩3分の容積率200%の1,500㎡の土地」


など、明らかに広大地とはいえないような微妙な土地で、
広大地評価するときは細心の注意が必要です。


広大地に該当するという根拠資料を添付していないと、税務署は否認前提で調査に入ります。

そして例えば、区画割り想定図を添付せずに申告した場合で、

「区画割り想定図を出してください」と言われたときは、

「じゃあ図面だけ出せばいいのね」と、図面だけを出すのは大間違いです!

区画割りの図面を出せと言ってきているということは、裏を返せば


「路地状敷地で分割できるでしょ」


「つぶれ地は生じないでしょ」


と言ってきているということです。

ですから、この場合の対処は、

図面を出すのはもちろんのこと、標準画地面積を○○㎡のと判断した根拠や、

周辺地域の分譲事例、開発事例、つぶれ地が生じるという事例、

位置指定道路を造っての分譲事例など、

ありとあらゆる客観的資料をこれでもか、というくらい添付した「意見書」を出すべきです。

そうしないと、中途半端な対応をその都度繰り返していては、後手後手になってしまい、

税務署に付け入るすきをますます与え、最終的には完全否認で終わってしまいます。


担当官の調査時の質問の意図を読み、適切に対処することが重要です。


10/20「相続税土地評価・調査の実務手順セミナー」を開催しました。


予想以上に多くの税理士先生に受講頂きました。


当初は定員12名程度でこじんまりと開催する予定でしたが、

なんと22名もの参加申し込みを頂き、急遽、広い会場に変更して開催しました。


受講頂きました先生方、誠にありがとうございました。


知らないうちに高く評価しているかもしれない事例など、

できる限り多くの事例を紹介したつもりですが、本来4時間くらいかけてやるセミナーを2時間半に凝縮してやったので、なかなかついてくるのか大変だったかな、という感じでした。


次回は「間違いやすい土地評価事例30連発」(仮)のような、

実例を多くとりあげるようなセミナーを開催しようかと思っています。


広大地評価での申告にあたっての留意点

ご存じのように広大地評価は財産評価基本通達24-4に規定されているもので、
この規定に該当すれば土地評価額の減額幅が大きく、
節税効果も非常に高くなっています。
(例えば2,000㎡の土地は路線価が半額になります)

 計算方法も非常に簡単で、評価明細書の第2表の一番上の一行で済みます。

 しかし、この計算結果を示すだけでは広大地に該当することを証明したことにはなりません。
そして広大地に該当するかどうかは、その要件を満たすかどうかが最大のポイントになります。
税務署も広大地に該当する要件をすべて満たしているかどうかをチェックします。

そして要件をひとつでも満たしていないと広大地評価は否認されることになります。

 この広大地に該当するかどうかは不動産関連法規や市場分析手法を熟知していなければできないものであり、
この広大地判定業務は税理士業務の範疇を越えていると言えます。


・公共公益的施設用地の負担が必要かどうか  
・標準的な宅地と比べて著しく大きいか  
・マンション適地ではないか
・既に開発を了しているか、現に宅地として有効利用されている建物の敷地に該当するか
・評価単位の分け方に誤りはないか


 これら税務署側の厳しいチェックをクリアするために、
書面を添付し広大地の要件を満たすということを証明する必要があります。
 
 そこで当事務所は

相続人の方の節税

及び

税理士先生の申告時の負担軽減と安心

のために
「広大地判定に関する意見書」を発行しております。

「広大地判定に関する意見書」は不動産の専門家として、
広大地の要件を満たすことを示した文書です。
もちろん、この意見書を添付すれば必ず広大地評価が認められるというものではありません。
しかしこれを申告時に添付することで広大地評価として認めれられる可能性は高くなるのも事実です。


 申告後の対応ですが、広大地評価を否認するとの通知があった場合は、当事務所から文書での反論回答、状況に応じて税務署に同行しての反論説明等を行い、広大地評価が認められるよう最大限支援致します。
 

 申告にあたっては事前にしっかりと相続人の方及び税理士先生、
当事務所の全員が広大地評価での申告の長所と短所を共有する必要がありますので、
広大地評価についての方針を一度全員で話し合うことをお勧め致します。
そして「広大地判定に関する意見書」の発行費用に対する節税額の大きさをご確認いただき、
申告時に添付することをご検討ください。

「16年情報」とは?

「16年情報」とは、

「平成16年6月29日付資産評価企画官情報第2号:財産評価基本通達の一部改正について」

のことです。

平成16年に広大地評価が改正されたときの解説集です。

これにはこんなことが書かれています。

・従来の規定を改正した趣旨が述べられている


・広大地に該当する条件の例示:開発許可基準面積以上の土地→例示!


・広大地に該当しない条件の例示:
  
 容積率300%以上の地域の土地(→マンション適地だから)、
 
 既にマンション、ビル、大規模店舗、ファミリーレストランの敷地となっている土地
(→マンション適地、ビル用地、店舗用地だから)

 間口が広く奥行が短い土地(→公共公益的施設用地の負担が生じないから)


・マンション適地の判定について、容積率200%の土地などは専門家の意見を聞きなさい、明らかにマンション適地と言えないなら広大地評価してよい。


・広大な市街地農地、広大な市街地山林、広大な市街地原野にも適用あり

→ただし宅地比準方式の方が低くなれば宅地比準を採用


・重複適用項目について


要約すると上記のようなことが書かれています。

「17年情報」とは?

「17年情報」とは、


「平成17年6月17日付資産評価企画官情報第1号:広大地の判定に当たり留意すべき事項」

のことです。


ここには以下のようなことが書かれてあります。

・著しく広大かどうかの判定→開発許可基準面積未満なら広大地に該当しない(これはおかしい!)


・建物の有無にかかわらず広大地評価すること


・現に宅地として有効利用されているかどうかの判定→標準的使用といえるかどうか


・公共公益的施設用地の負担について→道路の新設


・マンション適地の判定→容積率300%以上ならマンション適地、
ただし300%以上でも道路幅員の関係から160%になる場合があるのでその場合はマンション適地から除く、つまり他の要件を満たせば広大地


・市街化調整区域では、「条例指定区域内の宅地」などは開発行為が可能→広大地に該当する


・面積基準のイメージ図→「原則」であって、必要条件ではない

要約しますと上記のようなことが書かれています。

無道路地は広大地評価できるのか

無道路地は広大地評価できるのでしょうか?


結論からいいますと、無道路地も広大地評価を適用できます。


無道路地というのは、


・公道の背後にあり物理的に接道していない土地(完全な無道路地)

・公道に2m未満でしか接していない土地(接道義務を満たしていない土地)

・対象地と公道との間に第3者の土地が介在している広大な土地

・接している道路が建築基準法上の道路ではない土地


このような土地です。

現実にはかなり多く存在します。


財産評価基本通達の規定では、広大地評価と無道路地評価は重複適用できません。


従って、個別の案件ごとに、


広大地を適用した評価額と

無道路地の規定に従った評価額


とを比較し、低くなる方で申告すればよいのです。


この場合は、広大地の判定と無道路地の調査及びそれぞれの評価額を
試算してみないと結論が出せませんから、かなり高度な評価スキルが要求されます。


そこまで時間が取れない、という先生は遠慮なく無料診断してみてください。


評価対象地に建物が建っていると、広大地のことが頭から抜けてしまう先生方がいらっしゃいます。

建物が建っていたとしても

その建物がその土地の最有効使用の状態を実現しているか、
つまり、その土地の利用方法として最も適しているか、

が重要ですから、建物の有無にかかわらず広大地の判定を行うようにして下さい。

更地でなければ該当しないと思いこまないこと!

建物が建っていても広大地に該当する場合があります!

「広大地」という言葉のイメージから、とにかく広大な土地でなければ関係ないだろう、などと
思いこんでいらっしゃる先生もおられます。

ですから、500㎡とか1,000㎡以上、という数字を聞いて驚かれることもあるようです。


現実には、500㎡とか1,000㎡といった開発許可基準面積未満でも広大地に該当する場合もありますので

三大都市圏の市街化区域内の土地であれば、400㎡位以上、
それ以外の市街化区域内の土地であれば、800㎡位以上

から広大地の可能性を検討した方がよいでしょう。

また、17年情報の「広大地評価の面積基準のイメージ」という図でも、
「原則:広大地評価の適用あり」
「原則:広大地評価の適用なし」と

「原則」と書いてありますから、この面積要件も絶対条件ではないのです。


・面積が500㎡以上、1,000㎡以上でなければ広大地に該当しない、などと思い込まないこと!です。